1この手順で確認すること

清潔なシーツ、枕カバー、防水シーツ、リネン袋、手袋など、必要な物品を先に準備します。

汚れたシーツを外すときは、清潔なリネンと触れないように分け、ほこりや汚れを広げないように扱います。

新しいシーツを敷いた後は、しわ、たるみ、湿り、異物がないかを確認し、利用者が安全に休める状態に整えます。

2基本手順

1

準備と環境を整える

手指衛生を行い、交換するシーツ、枕カバー、防水シーツ、リネン袋と、汚染状況に応じた手袋・エプロンを準備します。ベッドのブレーキと周囲の安全を確認し、カーテンでプライバシーを守ります。作業しやすい高さへ調整し、利用者にこれから行うことを伝えます。

2

汚れたシーツを外す

汚れたシーツは、汚れた面を内側に包むようにまとめます。強く振ったり、床に置いたりせず、所定のリネン袋や回収場所へ入れます。血液、便、尿、嘔吐物などで汚れている場合は、手袋やエプロンなどを使用し、施設の感染対策ルールに沿って処理します。

3

マットレスと寝具の状態を確認する

シーツを外したら、マットレスやベッドパッドに湿り、汚れ、破れ、異物がないかを確認します。必要に応じて清拭し、乾いた状態にしてから新しいシーツを敷きます。ベッド上に小さなゴミやしわが残ると、利用者の不快感につながるため、表面を整えてから次の手順に進みます。 汚れたリネンや清掃作業に使った手袋は外し、手指衛生を行ってから清潔なリネンへ触れます。手袋を着けたまま清潔な作業へ移らないようにします。

4

新しい下シーツを敷く

シーツの中心をマットレスの中心に合わせ、左右の長さが大きくずれないように広げます。利用者の体に触れる面が正しい向きになるように確認します。頭側、足側、側面の順にシーツを入れ込み、角はずれにくいように整えます。最後に表面を軽く引き、しわやたるみを伸ばします。

5

防水シーツや横シーツを整える

失禁、発汗、処置、皮膚状態などに応じて、防水シーツや横シーツを使用します。腰から臀部まわりを中心に、必要な位置へまっすぐ敷きます。防水シーツは便利ですが、しわや折れ目が残ると不快感につながるため、端まで丁寧に伸ばします。

6

枕カバーと掛け物を整える

枕カバーを交換し、枕の向きや高さを確認します。掛け布団やタオルケットは、胸元を圧迫しすぎず、足元に少し余裕を持たせて整えます。ベッド柵、ナースコール、リモコン、眼鏡、ティッシュ、水分など、利用者が必要とするものを元の位置に戻します。 作業後はベッドを利用者に合う安全な高さへ戻し、ブレーキと呼出し手段を確認します。

7

利用者が寝たまま交換する場合

寝たままの交換は、体位変換の可否、痛みや呼吸、チューブ類、必要な介助人数を個別の計画で確認してから行います。説明して同意を得たうえで、安全に保持できる側臥位へ動き、汚れた面と清潔なリネンが接触しないよう分けて交換します。汚染物を扱った手袋のまま清潔なシーツへ触れず、作業の区切りで手袋を外し手指衛生を行います。痛み・息苦しさ・不安定さがある場合は中止し、応援や看護職の確認を求めます。ベッド端からの転落やチューブの牽引を防ぐ体制が確保できなければ開始しません。

3現場チェック

汚染作業から清潔な作業へ移る前に手袋を外し、手指衛生を行っている
清潔なリネンと汚れたリネンが触れていない
汚れたシーツを床に置いていない
新しいシーツにしわ、たるみ、湿り、異物がない
防水シーツや横シーツが必要な位置に敷けている
ベッドの高さを元に戻している
ベッド柵、ナースコール、リモコンを戻している
利用者に痛み、不快感、寒さ、不安がないか確認している
介助者が中腰やひねり姿勢を長く続けていない

4注意点

汚れたリネンは、清潔なリネンや利用者の衣類に触れないように扱います。血液、体液、排泄物が付着している場合は、感染リスクがあるものとして対応します。

シーツを強く振ると、ほこりや汚れが広がることがあります。外すときも敷くときも、できるだけ静かに扱います。

シーツのしわは、利用者の不快感や皮膚への圧迫につながることがあります。特に、長時間ベッドで過ごす方、麻痺や感覚低下がある方、皮膚が弱い方は丁寧に確認します。

利用者が寝たまま交換する場合は、体位変換そのものが負担になることがあります。痛み、めまい、息苦しさ、不安の訴えがある場合は、いったん止めて状態を確認します。

5声かけ例

これからシーツを交換します。寒くないようにしながら行いますね
少し横向きになります。痛みがあればすぐ教えてください
背中にしわが当たっていないか確認しますね
終わりました。寝心地は大丈夫ですか?

6よくある質問

シーツ交換はどのタイミングで行いますか?

汚れ、湿り、におい、しわがある場合は早めに交換します。定期交換の頻度は施設や事業所のルールに沿って行います。

利用者がベッドに寝たままでも交換できますか?

一律に可能とは限りません。体位変換の制限、痛み・呼吸、チューブ類、必要な介助人数を確認し、安全に身体を保持できる方法を選びます。実施困難や状態変化があれば無理に続けず、看護職等へ相談します。

汚れたシーツはどう扱えばよいですか?

汚れた面を内側にしてまとめ、決められた回収場所へ入れます。血液、便、尿、嘔吐物などが付着している場合は、手袋などを使用し、施設の感染対策ルールに従います。 汚染物を扱った後は手袋を外し、手指衛生を行ってから清潔なリネンに触れます。

防水シーツは毎回使ったほうがよいですか?

失禁、発汗、皮膚状態、処置の有無などに応じて判断します。使用する場合は、折れ目やしわが残らないように整えます。

しわが少し残る程度なら問題ありませんか?

小さなしわでも、長時間同じ場所に当たると不快感や圧迫につながることがあります。利用者が寝る前に、背中、腰、臀部、足元を中心に確認します。

7この手順の要点

シーツ交換は「清潔にする作業」だけでなく、利用者が安心して休める環境を整えるケアです。

汚染したリネンを広げず清潔な物と分け、汚染作業後は手袋を外して手指衛生を行います。作業後はベッドの高さ、ブレーキ、呼出し手段を確認します。

利用者が寝たまま行う場合は、体調確認と声かけを優先し、無理な体位変換や長時間の側臥位を避けます。

参考・出典